2016.03.03

ビジネス
それでもやっぱり「男性育休」のススメ

妻や赤ちゃんのためだけでなく“自分のため”に育休を取ろう!

こんにちは。『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣』著者の金澤悦子です。このコラムでは、これまで10000人以上のビジネスパーソンに取材などでお会いした経験から、成功している人たちがやっている、人生を変える人脈づくりのほんのささやかなコツをご紹介しています。

 

国会議員初の「育休取得」を名言しておきながら、妻の金子恵美議員が出産のために入院している間に地元で不倫をしていたことが発覚、議員辞職に追い込まれた宮崎謙介氏。

 

女性のキャリア開発を本業にしている私。賛否両論ありますが、宮崎前議員の「育休宣言」によって、男性育休への注目が高まっていただけに、「結局、人気取りだったわけね」という結果になってしまったことが残念でなりません。

 

ところで、既婚男性500人に対し、子どもの誕生時に「育休を取得したいと思うか」を聞いたところ、「非常にあてはまる」「あてはまる」と答えた人が6割を超えたとか。

 

本当に取得できるかどうかはさておき、気持ち的には「育休取りたい」という男性が増えているのはうれしい限り。

 

「そうはいっても、無理だよな~」という読者のみなさん、GWなどの連休や夏休みなどに有給を足す「プチ育休」なら取りやすいのではないでしょうか。

 

私が男性に「プチ育休」をすすめるのはいくつかの理由があります。

 

まず、男性は機能上、育児には不向きであることは否めません。だからといって、「わからないから・・・」と尻込みしているうちに、子どもはどんどん大きくなります。

 

寝返りを打った瞬間。はじめの一歩を踏み出したとき。今しかないかけがえのない瞬間をよそ見している間に見逃してしまうのは、本当にもったいないと思います。

 

それだけではありません。父親と共有できる思い出の少ない子どもとは、会話が減るというデータもあるそう。また、家庭を顧みない夫が定年後に妻から離婚を突きつけられる、いわゆる「熟年離婚」の可能性も高まるでしょう。

 

とはいえ、前述の通り、育児の世界では男性は完全にアウェーです。だからこそ、ちょこちょこ育児参加するよりも、妻も育児初心者のうちに、自分も短期間でガッツリ取り組んだ方が効率的に育児スキルを身につけられると思うのです。

 

もっと言うと、育児をすることで一番メリットがあるのは、男性であるあなた自身です。

 

「育児は育自」というのは、ファザーリンク・ジャパン ファウンダーの安藤哲也さん。育児で学んだことは仕事にも生きると言います。一石二鳥ではありませんか。

 

そこで、育児でどのようなスキルが磨かれるのか、安藤哲也さんの著書『パパ1年生』、拙著『働くママの仕事術』を参考に代表的なスキルを挙げていきたいと思います。

1.判断力が磨かれる

夜中、赤ちゃんが急に泣きだした。抱き上げるとものすごく熱い・・・。そんなとき、ミルクは飲めるのか、吐いたり下痢はしていないか、体に発疹がないかなど、判断材料となる情報を集めて急患で病院に行くかどうかを決めなくてはなりません。大げさに言えば、その判断が生死をわけることだってある。命がけだからこそ、判断力が磨かれていきます。

2.柔軟性&リスク対応力が身につく

近所の公園で遊んでいると、オムツからうんちが漏れてしまった!でも着替えがない!そんなとき慌てず騒がず、タオルをスカートに代用したり、着ている服をアレンジするなど、とっさにあるもので対応することが求められます。そうしたハプニングを繰り返し乗り越えることで、柔軟性だけでなく、ハプニングを想定した行動がとれるようにもなります。たとえば、服は必ず多めに持っている、長時間移動するときには、ぐずったときのために、赤ちゃんお気に入りのお菓子を持参しておくなど、リスク対応力も身につくのです。

3.ほめ上手になる

人をほめることに慣れていない男性は多いもの。そんな男性のみなさんでも、赤ちゃんがはじめてはいはいした、たっちした、歩きはじめた・・・。そんなとき、「すごいすごい!」「できたねー!」という言葉が自然に出るはずです。ほめられるとうれしくなって何度も頑張ろうとする赤ちゃんを見て「人はほめられると成長する」ことを実感しつつ、ほめる技術も磨かれていきます。

4.ストレスマネジメントができる

「だーだー」「ぶーぶー」という宇宙語を繰り出してくる赤ちゃんの気持ちや要望を解読しているうちに気づくのです。会話できる相手とのコミュニケーションがどんなにラクなことだったのかと。「話せば解決できる」。この気づきが大人とのコミュニケーションのスタンスを大きく変えるでしょう。

5.器が大きくなる

会議などで部下が反対意見を言い出すと、つい「生意気だ」などと押さえつけたくなりませんか?それでは部下は育ちません。子どもは2歳くらいになると「イヤイヤ期」に入ります。何をするにも「イヤ!」となるのですが、成長の証であると思えば、楽しめるもの。子どもの反抗期を経験したパパは、人の成長を温かく見守れるようになります。

 

宮崎前議員、本当の意味でしばらくは育児専任になるでしょう。政治家こそ人脈が命。育児を通して、ぜひ人間力を磨いていただきたいものです。

金澤悦子

金澤悦子

はぴきゃりアカデミー代表

1991年株式会社リクルートに入社。営業に従事し、同年新人MVP賞を獲得。1994年株式会社キャリアデザインセンター設立にともない、転職。広告営業局次長、広報室長を経て、2001年『ワーキングウーマンtype(現ウーマンtype)』編集長就任。2005年働く女性のキャリアデザインをサポートする株式会社はぴきゃりを創業。新刊『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣(実務教育出版)」が好評発売中。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788911523/ninoya-22/ref=nosim/