2015.08.23

ビジネス
「説得力・対人力・信用度UP! 武器としての声の磨き方」

第1回 声磨き・オトコ磨き・自分磨き

プレゼン本番の朝。パワーポイントは無事完成!このコンテンツなら競合他社に負けない。スーツも髪型もばっちり決まった。よし準備完了!ちょっと待って!それで、ホントに準備OKですか?声の準備はしましたか?口の回りはスムーズですか?パワーポイントを作るのに睡眠不足で声がかすれたり、口の動きが重かったりしていませんか?

 

「声の印象」は、あなたが思う以上に聞く人に影響を与えています。オーバーに言えば、あなたの未来をも左右しかねません。それだけ声は注目されているのです。同性からも異性からも。声の魅力はアピールに欠かせない条件のひとつです。特にビジネスパーソンは、自分の発する声と言葉に責任を持たなければなりません。

 

今回は「攻める武器」としての声磨きの方法をお伝えします。といっても大きな声で威嚇したり、打ちのめしたりするということではありません。ここでの「攻める声」とは

・主張が通る・イエスと言わせる・共感を得る・心に響く・相手に行動を促す、ということができる声のこと。

 

そのために必要なのは、まず、なんといっても、聞き手に声が届くこと。簡単なようですが、実際は届いていない人がとても多い。相手との距離感、空間の把握、マイクの使い方など、いくつか課題はありますが、ウォーミングアップなしでいきなり本番に臨もうとする方を多く見かけます。無理に声を張り上げ喉を嗄らす人。声が小さくて前列しか声が届かず、後列の人には聞き取ることを強いている人。独りよがりな発声では説得は難しいし、攻めるどころか、逆に追い込まれる可能性もありますね。

「攻める声」のための簡単練習法

1.口笛、ハミング:好きな曲を口笛いて声の通り道を温めます。できれば元気よくモチベーションが上がる曲を。苦手な方は口を小さくすぼめて「フゥー」と強めに吐いても同じ効果が。調子がイマイチの時はハミングすると、気分が良くなってきますよ。

 

2.リップトリル(唇)・タングトリル(舌):吸った息を吐きながら、唇や舌をプルプルふるわせて音をだします。口でヘリコプターを飛ばす感じでしょうか。緊張を取り、口の動きを良くします。“舌が滑る”と書いて滑舌(かつぜつ)。音のキレを良くするには唇と舌の動きを良くしておくことが大事です。

 

3.声のフォーカスと距離感
顔の前に右手を伸ばし親指を立てます。親指に向かって「こんにちは~」と声をかけます。親指を相手に見立て、声がちゃんと届くのを体感してください。実際にはこんな至近距離に聞き手はいませんから、親指の次はペットボトルなどを使って、距離をだんだん伸ばして練習します。距離を延ばすことより、しっかり届けることを大事に練習しましょう。

 

4.声のバリエーション
単調な一本調子の声では、説得は難しいですね。緩急自在に変化をつけて、攻め込みたいもの。また、高さの変化をつけるためには、声のエレベーター練習が効果的です。エレベーターガールになったつもりで、「上にまいりま~す」と言う感じで「ん~~~↗↗↗」と声のトーンを上げていきます、最上階まで行ったら、今度は「下にまいりま~す」「ん~~~↘↘↘」と声を下げます。こうして声帯を柔軟にして、声の高さのコントロールをします。声の老化防止にも役立ちます。

 

5.声の明るさと笑顔
心に響く声で共感を得るためには、明るさが必要です。明るい声は、明るい表情から生まれます。営業スマイルでは見抜かれますし、声にも嘘が混じります。心からの自然な笑顔を作るには、好きな人・もの・風景等、一瞬こころがフワッとするものを思い浮かべます。眉間にしわを寄せず、笑顔で第一声を発しましょう。緊張で顔が強張っていては声も上ずってしまいます。相手をうなずかせようと思ったら、こちらが先に笑顔になること。声も明るくなり一挙両得。笑顔でスマートに切り込みたいものです。

山口容子

山口容子

フリーアナウンサー・ビジネスコミュニケーショントレーナー

1984年慶応義塾大学卒業。在学中よりNHKテレビ『ウルトラアイ』アシスタント、ラジオのレポーターなどを務める。84年テレビ朝日アナウンス部に入社。報道からバラエティーまで幅広く担当。91年退社後フリーアナウンサーに。91年~95年まで香港に在住する。93年香港啓徳空港、中華航空機事故を『ニュースステーション』で現地レポート。「テレビ朝日アナウンサースクール」「人事院初任行政研修」「民間企業新人研修」などで講師を務め、「話し方」「ビジネスコミュニケーション」のトレーナーとしても活躍中。