ミッドライフ・クライシス(中年の危機)は突然に!!

45歳男性の二人に一人が陥るミッドライフ・クライシスとは?

私が40代に突入した途端、一番最初にガタが来たのが「視力」でした。

「急激にスマフォを使い出したから~」「書く仕事が増えたから~」と、自分に言い訳し続けた結果、次にポンコツ宣言し始めた部位は「歯」でございました。これも、「40歳で次女を出産したから~、出産って歯にくるのよね~」などと散々現実から逃げまくっていたのですが、来月44歳になる私はもう受け入れています。

これらの症状はただ加齢だということを。

 

その他にも、首だの肩だの腰だのは常時凝っている訳でして、元来とにかく「丈夫である事だけが売り」であった私は、無くしてしまったもの(健康体)の喪失感と加齢との共生をなかなかに受け入れがたく、心の中で抗い続けていたのです。

 

本来ならば運動して身体でも鍛えれば良くなる部分もあるのですが、

「40過ぎてまで大嫌いな事(運動)なんかやってたまるか!」

という、それこそ老いの象徴である「頑固なメインパーソナリティー」が表出してしまい、

針治療に行ったり、マットレスを変えてみたりという「小手先メンテナンス」に勤しむ毎日です。あーやだやだ。

 

さて、そんな「悲哀たっぷり40’sLIFE」な私の耳に飛び込んできたのが「ミッドライフ・クライシス」というお言葉。おうおう!今度はなんだ!と、半ばやけっぱちで調べた所、40代が陥りがちな「危険な人生の転換期」であり、「第二の思春期」であり、嵌ると周囲が心配するような奇行を見せたり、うつ病や離婚の原因になったりするそう。ひゃー!

 

思春期と違うところは、精神的にも肉体的にも衰えを感じ始め、「このままでいいのか?」「人生の後半に悔いが残るのではないか?」「妻の事を本当に愛しているのか?」と、先が見えてきてしまったが故のアイデンティティ・クライシスであるという点。

 

もう一つは、思春期の子供は親に庇護されているし、仕事も家庭も人脈も財産も未だなんにも持ってはいない訳ですが、思秋期(そう呼ぶらしいです)はなんだかんだと守らなきゃいけないものがあるという所です。誰かの夫であり、父であり、上司であり、先輩である我々が、盗んだバイクで走り出したらさあ、大変。

グレてる間に今まで築き上げた全てを失ってしまう可能性だってあるのですから、「45の夜」は歌にも洒落にもならないのです。

 

特に男性は不倫や風俗やキャバクラ通いなど、性行動に直結するグレ方が顕著らしく注意が必要です。以下、ミッドライフ・クライシスの兆候と言われているものをまとめてみました。

1.ジムに通い始め、体を鍛えまくる。

2.アンチエイジングに目覚める。

3.高いスポーツカーなど相談無しに買う。

4.今までとは違う業界、違う職種への転職。

5.起業、独立。

6.海外移住を考える。

7.配偶者に対してイライラが止まらない。

8.今まで価値があると思っていたものが無価値に思える。

9.SNSを始める。

 

などです。どれも40代から始めたり始まったりするのが「おかしい」ものではないと思いますが、内的葛藤の発露としてやる訳ですから、本人にとっても、周囲にとっても「合理的判断とは思えない何か」に突き動かされている感じに、きっと「性急」で「衝動的」なのでしょう。周囲が心配して、「えー?どうして突然?」「大丈夫?」と言ってしまう程に。

 

俳優のキアヌ・リーブスは、40歳から数年間このミッドライフ・クライシスに襲われ、「自分がどこにいるのか、どこから来たのか、何をしているのかさえ解らずにずっと苦しかった。」と、このサイト

(http://www.excite.co.jp/News/world_ent/20120709/Cyzowoman_201207_post_6232.html)で告白しています。彼も、周囲から見たら奇行としか思えない事をやることによってアイデンティティの再確立にもがき苦しんだのでしょう。

 

ただ、不安定な状態での判断とは大抵ロクな結果を招きません。「俺、もしかしたらミッドライフ・クライシス?」と思ったら、性急に行動を起こすよりも逆にのんびりして自分の半生を見つめなおしたり、周囲の人やカウンセラーなどに話を聞いてもらったりすると良いと専門家たちがあちこちでアドバイスをしています。

 

また、日本での認知度は低いですが、アメリカでは社会問題になる程、2人に1人の男性がクライシスしているというのですから、「ミッドライフ・クライシス」っちゅーもんがある、と認識しておくこと自体が大切ではないかと思います。

 

急に不安に襲われても、「お!もしかしてこれって、ミッドライフなんたらだよね!キアヌ・リーブスも経験したってやつ。」と、慌てず、焦らず、人生の停滞期に対処できるからです。

 

また、ユングは「ミッドライフ・クライシス」は、至って正常な人間の成熟である的な言葉を残しています。

 

確かに、40代葛藤しますよ。あと、人生半分ですし、今までの価値観でいいのかって、そりゃあ誰だって疑ってしまいますよ。だから、「誰にでも起こりえる事」というのが、色々読んだ結果の率直な感想です。

 

そして、「新たなアイデンティティを得なければ」と考え、もがくことは、人生の前半では無自覚だった「自分の欲求」と出会ったり、見て見ぬふりをしてきた現実の自分と折り合いを付けたり、劣化するだけかと思っていた我々にまさかの「成長」を与えてくれる機会ではあるまいか?とさえ思うに至りました。

人生は長いから、まだまだ成長しろって事ですかね。

 

これ(ミッドライフ・クライシス)が終わる頃に来るであろう次のクライシス(更年期)にも「備えあれば憂いなし」の姿勢で臨みたいものです。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。