2015.08.25

身だしなみ
大人の男とダイエット

このサイトよりコラムのオファーをいただいた際に、私は迷わず「書きます!」とお答えしたのですが、それは読んで下さる対象が「40代」と伺ったからです。

 

40代男性―。零細企業を19年間経営し、結婚するも一家の大黒柱として経済を担当してきた私(43歳)にとって、下手すれば同世代女性に対してよりも激しく共感を覚える世代性別であり、実際気の合う男友達の多くは同世代です。
現在では30代男性、もっと若い20代男性とも仕事をすることが多いのですが、彼らの世代特徴である中性的で控えめなスタンスに助けられながらも、伝説のCM「う~ん、マンダム」を知らないであろう若い彼らと肩を組み、同期の桜は歌えない。

 

そうです。終わりの見えない不況の中、追い打ちのITバブル崩壊やらリーマンショックやらを大人として、管理職として、大黒柱として、乗り越えてきた皆さんと同期の桜が歌いたくて、「お互い頑張って来たねぇ。」とノンセクシャルなハグをしたくて、私はこのコラムをしたためているのであります。訳わからん事この上ないと思いますが、第一回のコラム、どうぞよろしくお願いします。

 

●大人の男のダイエット~それはかつて、女が歩いた茨道

とはいえ、この分野(ダイエット)に関しましては、心はおじさんでも女装に抜かりなく生きてきた私。エブリデイダイエッターとして金と労力を使ってきた先人として、女性スタンスでお話させていただければと存じます。
それというのも最近、私の40代の友人男性達が、こぞってハードなダイエットや肉体改造に励んでおり、見ちゃいられないからなのです。

 

解りますよ。30代の頃より更に代謝が悪くなり、体型が崩れ、自分の身体がどんどん中年のそれになっていく事への焦り。我々女性は、お肌の劣化と共にアラサ―ぐらいの頃から戦っている案件ですから解りますとも。

 

しかし、女性の痩身エステもそうですが、「結果にコミットする」と言って下さるお店の殆どに、ドアを叩いて中に入れば「結果にコミットさせられる」のです。
厳しい食事制限や生活習慣の改善、大金払って自分を追い込むわけですからそりゃあ、後には引けないし、一時的に結果は出ますよ。酷使系ダイエットでは、完全糖質カットや極端なローカロリーダイエットも同じです。

 

我々女性は、今まで世に出た多くのダイエット方法に飛びつき、その都度見事に玉砕してまいりました。
卵しか食べないとか、リンゴしか、白米しか食べないとか今聞くと常軌を逸していますが、その頃は皆、「これぞダイエットの王道」と真剣に取り組んでおったのです。で、そんなことを繰り返してもトータルでは一向に痩せず、大人になってやっと悟ったのです。
負荷のかかりすぎるダイエットは続かず、おまけにリバウンドしてしまうという当たり前すぎる法則を。

 

結局、毎日腹筋をするとか、走るとか、夜だけ糖質をカットするとか、酒を飲み過ぎないとか、日常に組み込んで無理のない範囲の、「続けられるダイエット」がトータルで一番痩せることとなり、結論としては「ダイエットに秘策なし」なのであります。

 

●女の振り見て我がふり直せ

もう一つ懸念事項が。
凝り性な男性に多いのですが、最初はダイエットや健康の為に体を鍛えていて、いつの間にか「肉体改造そのもの」に嵌ってしまった、というケースです。
肉体労働や、趣味(トライアスロンとかマラソンとか)の副産物ということではなく、筋肉マニアよろしくボディをビルディングしてしまう男性の多くが、次第に鏡とお友達になります。
フィットネスで、自宅の鏡で、通りがかりの姿がうつるショーウインドーで、彼らは自分の姿を絶えず映していて本当にキモチワルイ。よく筋肉自慢で上半身を脱ぐ大人男性もいますが、あれも、馬鹿な学生の飲み会じゃないんだからいい加減やめて欲しいものです。

 

鍛え上げられた筋肉そのものは男性らしくて素敵です。でも、男性が自分の肉体をほれぼれと眺めるとき、またはご披露するとき、その有り余るナルシズムが我々女達に与えるインパクトが半端ないのです。

 

例えば、同年代の女性が「美魔女」と称してエステや注射や化粧品に心血を注ぎ、若作りして20代女性と張り合っていたとしたら?
毎日のように化粧や手入れに長時間かけ、鏡を見て「私、未だ20代でも行けるよね?」と呟いていたら?
男性から見ればその「女自意識」は、実際どんなに若く見えたとしても、グロテスクな代物として映るのではないでしょうか?

 

私達はもう年季の入った大人です。
そして、世間から見れば、まごう事無き「おじさん」と「おばさん」です。
自分の肉体や若さと言う名の宗教に妄信せず、固執せず、「みだしなみ」の範疇でコントロールしていくのが、小粋な中年の嗜みではないでしょうか?

 

サウイフモノニワタシハナリタイ、という自戒も込めまして。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。