新シリーズも決定! 『ツイン・ピークス』の謎めいた世界

カルト監督のシュールな世界が一般層をも魅了

DVDにCSチャンネル、ネットでの配信など視聴環境が増えたこともあって、海外ドラマにハマっているという人は多いのではないでしょうか。そして好きな漫画や好きな芸能人と同じように、やはり海外ドラマにも“自分の世代”感があるもの。

 

たとえば「何年たっても、やっぱり『24』が一番好き」という人もいるでしょうし、今の10代、20代なら『ウォーキング・デッド』や『ブレイキング・バッド』が忘れられない作品になるはず。

 

ではアラフォー世代にとっての忘れられない海外ドラマは何かというと……多くの人が『ツイン・ピークス』と答えるんじゃないかと思います。放送されたのは1991年から1992年にかけて。80年代ではありませんが、アラフォー世代は高校生から二十歳前後でしたから、大きな括りで言えば、青春時代の大ヒット作です。

 

美少女の殺人事件をきっかけに、のどかな田舎町に隠された暗部が明らかになっていく……と書くとありがちなミステリーのようですが、『ツイン・ピークス』の魅力はストーリーだけではありませんでした。主人公であるFBIのクーパー捜査官(カイル・マクラクラン)をはじめ、登場人物は誰もがどこか奇妙な人物ばかり。“赤い部屋”など謎めいた演出もあり、一度見ただけでは頭が「???」となるわけですが、だからこそ中毒性も高かった。その人気から、1992年には映画版も公開。さらにクーパー捜査官がコーヒー好きという設定だったことから、日本ではドラマの登場人物がそのまま缶コーヒーのCMに登場するほどの知名度を誇りました。

 

本作のクリエイターの一人はデヴィッド・リンチ。『イレイザーヘッド』や『ブルーベルベット』など、普通のエンターテイメントとはひと味もふた味も違う映画を撮ることでカルト的な人気の監督です。当時の映画ファンからすれば「リンチがドラマを撮った」ということが喜びであり驚きだったわけですが、しかもそれが一般家庭にも知られるような人気作になるなんて、ちょっと信じられないくらいの出来事でもありました。

 

そしてこの人気作、復活版新シリーズの放送も決定(2017年放送予定)。オリジナル版の主要キャストに加えて豪華な新キャストも発表され、早くも話題を巻き起こしています。それだけ『ツイン・ピークス』を忘れていなかったファンが多いということでもありますが、新シリーズは若い世代にも大きなインパクトを与えるはず。放送はちょっと先ですが、コーヒーとチェリーパイを用意して待つことにしますか。

橋本宗洋

橋本宗洋

フリーライター

1972年、茨城県生まれ。格闘技、プロレスなどを中心に執筆。たまに書籍の編集や映画の取材も。アイドルのライブに行ったり深夜ラジオ聴いたりで、好きなものが中学生の頃からあんまり変わってない40代。