2016.05.25

ビジネス
40歳からの「幹事道」~名幹事に学ぶ7つの心得~

人脈づくりの達人は例外なく「名幹事」である

こんにちは。『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣』著者の金澤悦子です。このコラムでは、これまで10000人以上のビジネスパーソンに取材などでお会いした経験から、成功している人たちがやっている、人生を変える人脈づくりのほんのささやかなコツをご紹介しています。

 

人脈をつくりたいなら、幹事をするのが近道。これ、人脈づくりの本を読めばたいてい書いてあります。でも、「幹事なんて面倒くさいよ~」なんて敬遠している人がほとんどではないでしょうか?

 

これまでにお会いしてきた人脈づくりの達人たちは、例外なく名幹事でしたので、私も「幹事をすると人脈が広がる」という説を支持しています。また、私自身これまでに数え切れないほど幹事をする中で、人生を変えるようなかけがえのない人たちとの出会いがあり、自身の経験からも実証済です。

 

幹事をすると、なぜ人脈が広がるのか? それは、初対面の人たちの中で第一印象を上げるために努力をしなくても、もっとも顔と名前を覚えてもらえるのが幹事だからです。名刺交換だけでは次につながらなくても、幹事をするだけで次にお声をかけていただける機会はグンと増えます。もちろん、幹事で培われた段取り力は仕事にも活きます。幹事って本当にいいこと尽くめなのです。

 

しかし、やっぱりハードルが高いと感じる方もいらっしゃることでしょう。そこで、私も日夜幹事力を磨いている一人として、名幹事たちがやっていることを「幹事の心得」としてここにまとめたいと思います。

◇幹事の心得 其の一 等身大のテーマを設定しよう

単に「ごはん食べましょう」「飲みましょう」というよりも、「肉好きの会」「泡盛しばりの会」など、テーマを設ける方が、趣味や嗜好、価値観に共通点のある人が集まりやすく、参加者同士の化学反応も起きやすいもの。

 

テーマを設ける際は、あまり背伸びをせず、自分が好きな物、興味関心のあるものにすることがポイント。そうすることで、自分も楽しみながら、長く付き合っていける気の合う人たちと出会うことができるでしょう。

◇幹事の心得 其の二 参加者が最大のコンテンツである

営業時代、「新サービスを展開するときには、まずは業界でもっとも影響力のある会社から攻めろ」と学びました。確かに、業界トップの会社に導入いただき、「○○社ですでにご導入いただいて△△という効果が出ているんですよ」と伝えるだけで、検討していただける確率が随分とアップしたものです。

 

実は交流会でも同じことが言えます。幹事力のある方の多くが、「この人に参加してもらえると華やかになるな」「この人に来てもらえたら盛り上がるだろうな」という人に、まず優先的に声をかけてコアメンバーをつくっています。すると、コアメンバーが呼び水となり、たとえ予定があっても調整する人が出てくるのです。

 

コアメンバーといっても、何も著名人である必要はありません。あなたが呼びたいと思った人の魅力を引き出し言語化するのも、幹事の大切な仕事だと私は考えています。

◇幹事の心得 其の三 幹事は仲人である

コアメンバーが見えてきたら、今度はコアメンバーと共通点がありそうな人、気の合いそうな人をピックアップしましょう。目指すは仲人。どの人とどの人が合いそうか、想像をめぐらせるのも楽しいものです。

◇幹事の心得 其の四 案内文はラブレターである

ラブレターを書くのに定型文をコピペする人はあまりいないでしょう。忙しい名幹事ほど、その案内文はとても丁寧に書かれていることに驚かされます。メールの一斉同報機能ではなく、一人一人にメールを送る方も珍しくはありません。

 

「どれだけあなたに来てほしいと思っているか」。「来てもらえたら、どのような楽しいことが提供できそうか」。いい案内文は、まるでラブレターをもらったときのように、心がときめいてしまうものです。このような会はドタキャンも少ないことを付け加えておきましょう。

◇幹事の心得 其の五 断りやすくするのも幹事の努め

当然ながら、相手にも都合があります。熱い口説き文句ばかりでは、断ることにエネルギーを使わせてしまうことにもなりかねません。案内文の末尾には、「お忙しい○○さんのこと。もしご都合悪くても、お気になさらないでくださいね!」など、相手の都合を配慮する気遣いも大切です。

◇幹事の心得 其の六 幹事はハチになって受粉しまくるべし

幹事の最大のミッションは「参加者に楽しんで帰ってもらう」こと。とするならば、ポツンと壁の花になっている人がいる状態はよろしくありません。ビジネス書『コネ持ち父さん コネなし父さん』に、「幹事はハチになれ」と書いてあり、膝を打ちました。まさに、参加者という花の間を飛び回り受粉していくのが幹事の役目。自分が受粉した花が思いもよらぬ大きな実りとなったとき、幹事冥利に尽きると言えましょう。

◇幹事の心得 其の七 ねたまない、うらやまない

まだ若い頃はしょっちゅう合コンの幹事をやっていました。「また合コンやらない?」というお声かけがひっきりなしにあったからです。なぜ私のところに合コン依頼が殺到したのかといえば、答えはシンプル。参加者全員(私以外・笑)が「美人」だったからです。

 

よく、合コンには自分よりかわいい子、カッコいい人は誘わない、という人がいます。自分よりモテる人が来てしまうと機会損失になる、というのが理由だと思いますが、これはまったくの勘違いであると私は思います。よく考えてもみてください。もし冴えない男性ばかり(顔だけでなく中身も)の会だったら、当然満足度は下がり、もう二度と同じ幹事と合コンをしようとは思いません。

 

しかし、忘れてならないのは、その参加女性たちの後ろには、まだ見ぬたくさんの女友達がいるということです。そこで縁が切れてしまえば、恋人候補(かもしれない人)とは永遠に会うことはできないのです。実にもったいないことだとは思いませんか?(もちろん、私はこの合コンの旅の中で今の夫と出会いました)

 

また、自分が主催した会で出会った人同士が仕事につながったり、恋愛に発展したりすることにモヤモヤする人もいます。羨ましかったり、焦ったり、損した気分になるのもわからないでもありませんが、ここが幹事力を問われるところ。ギブすることができる人には、すぐに結果は出ずとも、必ずリターンは帰ってきます。それが宇宙の法則なのです。

 

ということで、名幹事に学ぶ「幹事の心得」をまとめましたが、難しく考えなくても、大丈夫。要は「相手を主役にする」というスタンスで行動すればよいのです。

 

まずは気楽なところから、ぜひ幹事にトライしてみてください。きっと違った景色が見えてくるはずです。

金澤悦子

金澤悦子

はぴきゃりアカデミー代表

1991年株式会社リクルートに入社。営業に従事し、同年新人MVP賞を獲得。1994年株式会社キャリアデザインセンター設立にともない、転職。広告営業局次長、広報室長を経て、2001年『ワーキングウーマンtype(現ウーマンtype)』編集長就任。2005年働く女性のキャリアデザインをサポートする株式会社はぴきゃりを創業。新刊『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣(実務教育出版)」が好評発売中。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788911523/ninoya-22/ref=nosim/