2016.07.28

ビジネス
セクハラにならない話し方

セクハラ認定されたら命取り。その一言がセクハラになります!

パワハラ、マタハラ、モラハラ、リストラハラスメント・・・。ここ数年でたくさんのハラスメントが生まれた感があります。まぁ、元々あった嫌がらせや横暴な行為や言動に名前が付いたということなのですが、結果、名前がついて認知されたことにより、弱い立場の人たちが泣き寝入りしないで済む確率は上がったように思います。

 

その反面、「これは○○ハラスメントに該当してしまうのではないか?」と危惧して、職場でのコミュニケーションに悩む男性も増えました。そして、私がコンサル先で男性社員(主に上司)から一番相談を受けるのが、ハラスメントの元祖ともいうべき「セクハラにならない、女性社員とのコミュニケーション方法」です。

 

セクハラはその認知度の高さ故に、「それ、セクハラですよ!」と言われたら周知も早い。身体を触ったとか抱き着いたとか犯罪レベルのセクハラではなく、コミュニケーションを図ろうと話しかけたその前向きな筈の言動が「セクハラ認定」もしくは陰で「セクハラ部長認定」されてしまうというのは、彼らのコミュニケーションセンスの無さはこの際脇に置いておいて、何とも切ないお話です。

 

女性社員からすれば「そんなことがなんでわからないのか!」と憤慨すると思いますが、セクハラは「人の振り見て学べない」ハラスメントの代表格。何故なら、女性側(もしくは男性側)の主観でセクハラか否かが決まるからなのです。

 

例えばA部長とB部長が居て、同じ内容の声掛けを同じ女性社員にしたとして、A部長はセクハラで、B部長はセクハラではないという事が起こり得る。日ごろから女性社員と仲の良いB部長の真似をしただけのA部長は当然訳が分からない。しかし、ハラスメントを受けたとされる側が「セクハラ」と感じたら「セクハラ」なのです。

 

とはいえ、これから益々多様性を広げていく職場環境に置いて、男女、国、宗教、性的少数者(LGBT)の価値観や考え方や習慣の違いを超えて協力し合う為にも、コミュニケーションは避けて通れません。そこで、今回は「セクハラにならない話し方」の注意点をまとめてみました。

1. 身体から遠いところを褒める

確かに、コミュニケーションに置いて「褒める」という行為はとても有効です。しかし、有効だから故に諸刃の 矢なのです。女性社員から集められた「気持ち悪い男性上司の褒め言葉シリーズ」の中を分析すると、主に身体的な所に集約されます。「肌がきれいだね」「ス タイルがいいね」「髪の毛がきれいだね」などなど、「胸やお尻が大きいね」なんて言うのは以ての外過ぎる訳です。私自身も、男性社員のツルツルの足を目撃 してしまったとき、「それ、剃ってるの?天然?」と脱毛への純粋な興味で聞いてしまったことがあり、間髪入れずに「社長、セクハラです!」と認定されまし たので皆さんも是非お気を付けてください。


 

難しいのは、「ヘアスタイル」は可なところ。「スタイル」も「髪の毛」もダメなのに、「ヘアスタイル」 は良いなんてどういうことだ!と混乱をきたすと思いますが、ヘアスタイルは美容師の手によって変化可能なもの。しかし、自分では容易に変化できない身体的 特徴には、あちこちに地雷が潜んでおります。バッグや洋服、ネイルなど、褒めてコミュニケーションを図りたい場合は、身体から遠く、取り換え可能なものを 選ぶと良いでしょう。

2. 余計なことを言わない

女性を褒める際に照れてしまう男性は多く、照れてしまうか らつい余計な事を口走ります。例えば、A子さんが素敵なネックレスをしてきました。そういえば、アクセサリーを褒めるのはありと聞いたから褒めてみようと 前のめりになった途端羞恥心に襲われ、「どうしたの、そのネックレス。彼氏にでももらったんじゃないの~?」と、からかい気味に言ってしまう。(実話で す。)

 

また、B子さんがどうやら風邪気味っぽい。聞いたら微熱があるとのこと。心配している気持ちを伝えたいのだけど、またもや襲われる羞恥心に、「昨日デートだったんじゃないの~?」などと言ってしまう。(実話です。)

 

照れていようがなんであろうが、その幼稚さは小学生の男子レベル。余計な事は言わないで、称賛も心配もストレートに口に致しましょう。

3. 気負わず平等に

「さ あ、今日こそ○○さんに話しかけて、コミュニケーションを図ろう!」と、必要以上に気負うと何故かばれるもので、おまけにその気負いは、特に女性からはた いそう気持ち悪く映ります。また、女性社員は「ひいき」に敏感です。ターゲットを絞っていると周囲に解るとろくなことになりません。

 

常に自分から、皆に平等に声掛けする習慣をつけると、気負いもなくなり、お互いに話しやすい空気を作ることができるでしょう。

4. 隣に○○を置いたつもりで

それでもセクハラにならない言葉選びが、自分ではどうしても解らないという場合、隣にエア奥さん、もしくは娘さん、もしくは彼女を置いてみて、女性社員に話しかけてみて下さい。

 

もし、隣に奥さんが居たとしたら、「A子ちゃんはスタイルいいねぇ。」なんて言えませんよね?その代り、「A子ちゃんは今日もハツラツとしてて元気そうだな!」は言えます。奥さんが怖いタイプの女性なら尚良し。是非、いつも隣に恐妻を。

 

ま た長々と書いてしまいましたが、職場の人間関係を円滑にするためにも、フランクでありながらも一線引いてある「上司や先輩のコミュニケーション方法」を、 そろそろ我々40代が下の世代に背中で教えたいものであります。セクハラなんてカッコ悪いし、認定されたらマイナスしかありません。「もうオヤジだか ら~」なんて開き直る事なく、お互いに脇を締めてまいりましょう。合掌。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。