広島カープ、25年ぶりの優勝!その歴史と伝統とは!?

山本浩二から黒田、新井...猛練習が生み出した名選手の系譜

2016年のプロ野球セントラル・リーグは、広島東洋カープが優勝を果たしました。実に25年ぶりの、感動的な優勝劇。若い選手たちが成長したことに加え、一度はFAで広島から離れ、昨季に古巣復帰を果たした黒田、新井という投打のベテランが“背中”で見本を示し続けたのも大きかったはずです。

 

優勝できない苦しい時期にも、カープ女子と呼ばれる新しいファン層を開拓し、新ホームグラウンド・マツダスタジアムもオープンするなど、いわば地ならしを進めてきたカープ。それもあってか、ずっとBクラスに沈んでいても、不思議と“低迷”という印象はありませんでした。

 

いやこれ、僕だけの印象なのかもしれませんが、アラフォー以上の世代には“広島は強いのが普通”というのか“いつかやるチーム”というのか、そういうイメージがあるのです。僕らの世代が子どもの時から見てきたカープは、それくらいの実力派チームでした。地味でも、お金がなくても、とにかく実力はあった。

 

1975年の初優勝は、さすがに小さすぎて覚えてないんですが、80年代も古葉監督が率いるカープはセ・リーグの中心でした。主力は言わずもがなの山本浩二に衣笠、ピッチャーなら北別府。炎のストッパー・津田がいて大野が台頭して、大砲なら小早川がいたし高橋慶彦から正田という俊足・巧打の系譜もありで、90年代の佐々岡、前田、江藤に至るまで、カープは常に選手育成に定評のある球団であり続けてきました。

 

FA全盛の時代が到来し、いい選手が育ってもメジャーを含む他球団に移籍してしまうことが多くなったこともあり、カープは優勝から遠ざかることになりました。それでもなお、生え抜きの若手が育ち、そこにFAから戻ってきた黒田、新井が引っ張っての優勝。

 

昔も今も、カープを支えたのは猛練習だったといいます。初優勝を支えたメンバーは、激しい練習に耐えられる頑丈さを基準に選ばれたとも。また若手時代のある選手は、練習を終えて眠るのが怖かったそうです。なぜなら、次に目が覚めたらまた凄まじい練習が待っているから…。

 

現在の黒田、新井のベテランコンビも、練習や試合で絶対に手を抜かないことを意識していたそうです。2人にとっては、それがカープの伝統。そう、25年ぶりの優勝は、歴史と伝統の上に達成されたものだったのです。

橋本宗洋

橋本宗洋

フリーライター

1972年、茨城県生まれ。格闘技、プロレスなどを中心に執筆。たまに書籍の編集や映画の取材も。アイドルのライブに行ったり深夜ラジオ聴いたりで、好きなものが中学生の頃からあんまり変わってない40代。