夫は何故妻に嫌われるのか?

結婚生活が15年過ぎると、夫が嫌になる。

40代も半ばに差し掛かると、30歳で結婚した夫婦は結婚15年を迎えることになります。我が家は再婚で晩婚な為、共同生活を始めてちょうど10年、結婚9年なのですが、友人知人には結婚15年達成者達が多く存在致します。その中で何組か昨年離婚いたしました。それも妻からの要望で。

 

夫たちは、「子供たちも小さいころに比べればだいぶ手がかからなくなり、自分も昔みたいにがむしゃらに働くこともない。隣には長年親しんだ妻が居て、これから夫婦で旅行したり、趣味をもったりしようかな?自分は結婚生活に満足していたので妻も同じように思ってくれている筈。」と、のほほんと捉えていた矢先の出来事だったそう。

 

離婚に至らない夫婦でも15年ぐらいを過ぎると、夫と妻に驚くべき「愛情格差」が生まれるのを、カウンセリングの現場で何度か目の当たりにしてきた私は、密かに「15年危機説」を勝手に唱えて流布させて参りました。

 

「夫に、もう何の興味もない。」
「離婚したい。だけど、未だ子供の教育費もかかるし。」
「私の人生、これで良かったのかしら?」
と、私に相談に来る妻たちは「夫への愛情のなさ」を隠しません。

 

現に雑誌の特集(クロワッサン1月号「いらないのは夫!」)でも、ネット上の書き込みでも、40代50代と思しき妻たちの「夫マジいらない!」の大合唱、その勢力は一向に衰えない。

 

一生懸命働いて、ビールを発泡酒にし、趣味を最小限に留めて家族の為に頑張ってきた40’s Lifeな男たちが、人生の後半戦に妻に捨てられる(もしくは嫌われる)なんてあまりにも悲しすぎる。過ぎさりし日々は取り返しがつかないので、身に覚えのある夫、妻が最近冷たくなった夫、のほほんと捉えていた夫の皆様におかれましては、「今後生まれ変わる気持ちで」夫婦の会話にテコ入れを。

妻が求めていたものは、情緒的なつながり。

「温泉宿に行くと、朝食時にその熟年カップルが夫婦か不倫関係かすぐわかる。不倫カップルには会話があるから。」と、誰かに聞いたことがあります。先日我が家も家族で温泉に行ったのですが、会話なく、阿吽の呼吸で妻がお茶を入れるそんなアラフィフ夫婦と遭遇しました。「こぼさないで。手を拭いて。」など、小さな子供がいてがやがやしている我が家とは対照的に、お通夜のように黙りこくって食事をする夫婦の姿に、「まさに夫婦。不倫ではない。」と、心の中で太鼓判を押したものです。

 

同時に、ぞっと致しました。旅行に来てまで食事の際に話さないなんて、日常的な食事風景は、もっと会話が無いであろうと想像がつくからです。そして、子供たちが巣立った未来の我が家もその恐れが無いとは言えないからでした。

 

色々な人に会い、人と話す仕事をしている私ですらそんな風景にぞっとするのですから、会話や労働の評価を、時間的にも夫に頼らざるをえない専業主婦だったとしたら、私なら絶望しますね。会話の無い食事にも、会話の無い夫婦関係にも。

 

確かにずっと一緒に暮らしていると、互いに相手の事を知ったつもりに成りがちです。でも、15年も一緒にいるのに妻の事を解っていなかったから、離婚を突き付けられるわけです。夫も妻も、体験したこと、出会った人、見たニュース、読んだ書物、色々な物に触発されて変わっていきます。15年も連れ添った、見知った妻は、もしかしたらもう別人の思考を携えて生きている人かもしれません。

 

映画を観に行ってでも、飲みに行ってでもいいので、夫婦二人でたまには深い話ができる時間を持つこと。そして、デイリーに夫からも話しかける事。

 

「今日はどんな日だった?幸せな日だった?」
そんな風に夫が話しかけてくれたなら、妻たちはきっと話し、ストレスを溜めなくなるのではないでしょうか。そして、夫に「気にかけられているんだ。」と愛情を再確認するのではないでしょうか?

 

「イタリア男は毎日一輪挿しを妻に買って帰る」と何かのコラムで読みました。さすがアモーレの国の伊達男達。女心に精通してるなぁと感心致しました。一年に一回の旅行や高価なプレゼントではなく、日常的な愛情表現が女性には効果的です。それを意識して習慣化することで、夫婦15年危機は乗り越えられるのではないかと私は思っています。そして、日本の場合は、デイリーなプレゼントよりもデイリーな声掛けが効きますので、是非お試しくださいませ。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。