女性の体の事、知っていますか?

大切な女性がいる全ての男性達へ

「女性の体」と申しましても、セックスにまつわる女体の話では残念ながらございません。昨晩、私は一般社団法人シンクパール主宰のイベント「女性からだ会議」にパネラーとして出演したのですが、そこで見聞きした事があまりにも「これは男性の皆さんにも届けなければ!」という内容であったため、今忘れない内に書きなぐっているという次第です。

 

排卵、生理、女性ホルモンからなる女性特有の病気に関しては、「よくわかっていない」「っていうか小学生以来タブー?」という成人男性は意外に多いのではないでしょうか?性教育の時間に女子と男子に教室を突然分断されたあの何とも後ろ暗い「異性の秘密を知るべからず」的経験は、大人になっても無意識に引きずったりしているものです。生理の仕組みを知ってはいても、気軽に「生理なの?」と周囲の女性に確認なんかしようものなら「キモイ認定」される世の中ですし、男性達が「よく解らない。」のは無理もない。何を隠そう、生物学上44年間女性をやってきた私ですら、恥ずかしながら「知らない事」がいっぱいでございました。

 

そのイベントは、ハフィントンポスト編集長の竹下隆一郎氏の問題提起からスタートしました。彼にはバリバリ働く女性部下が多く、その中の一人から、「生理中はお腹の中にボクサーが居て殴られ続けているようなもの。」という話を聞き衝撃を受けたと言います。そんな状況で、仕事のパフォーマンスを一定に要求するのは無理があるのではないかというマネージメントの観点から。何より竹下氏の奥様も婦人科系疾患を抱えていたそうで、身近で見ていた経験から、「男性上司にはよくわからない」で放置してはいけない問題なのではないかと。

 

そこからバトンを受けた主宰の難波美智代さんと、産婦人科医の宋美先生のお話は更に衝撃的なものでありました。現在、婦人科系疾患を抱える働く女性の、年間の医療費支出と生産性損失を合計すると年間6.37兆円だそうです。女性の社会進出が当たり前になった今、「その女性個人の問題」と片付けるには損失額が大きすぎます。

 

難波さんは、「昔の女性達は生理開始が遅く、尚且つ子供を6〜7人産んでいたので、妊娠中と授乳中は生理がなかったのだけど、今は生理開始が早くなっただけでなく、子供を産む数が減って月経回数が膨大に増えてしまった。」と、おっしゃっていました。

 

それに続き宋先生は、「昔の女性達は生理期間も短く、妊娠と授乳を何回も繰り返すことによって子宮を休めさせることができた。しかし、現代の先進国の女性達は子宮を休ませることができず、ホモサピエンスが経験したことのない生理回数を今経験している。そして、婦人科系の疾患原因の一つになっている。」と。

 

私はその話を聞きながら、大いに納得するところがあるのでした。私の周囲でも、婦人科系疾患を持つ者、不調を感じている者、薬を飲んで何とかしのいでいる者、と女性特有の体の悩みを持ちながらバリバリ働いている女性がたくさんいて、私は常日頃から「なんでこんなに婦人科系が多いのだろう。」と不思議に思っていたからです。

 

更に宋先生は、「女性の子宮は閉経するまで“建設と破壊”を繰り返していて、女性が快適に生活できるのは月の内4分の1しか無く、それ以外は個人差はあれど体調不良やイライラに悩まされるようにできている。ただ、それはたった一つの目的‷子供を成す為“だけにあり、女性の人生の内で1回か2回しか(平均出産率から)使わない機能であり、ピルなどでコントロール可能である。子を成したいと思った時だけ止めればいいのだから。」とおっしゃる。

 

それを聴いて、私は壇上からパネラーの癖にマイクで叫びました。「私の生理に悩まされた苦節35年間はなんだったんだ!」と。私は結局子供を二人産んだので、常にピルを飲んで「2回だけピルを止める」という選択を取っていれば、毎月不快な思いもせず、もっとガンガン働けて、もっともっとハッピーに35年間を過ごせたかもしれないからです。ピルが合わなければ、漢方でも基礎体温でも色々方法はあったと聞いて更に悔しがるのでした(壇上で)。

 

更には、企業経営者達の一部に「婦人科系の癌は中高年女性が罹るもの」という間違えた知識がある為に、そこの女性社員達が会社の検診で「子宮がん検診」を受けられない、という話も紹介されました。確かに、私が罹った乳癌は40代からが最も多いのですが、昨今は小林麻央さん含めアラサーの女性達も罹患しています。何より、子宮頸がんに関しては30代の女性達に多いばかりか、「セックスを一度でも経験している女性全員」が罹患する可能性があるので殆どの世代の女性達が対象になります。

 

生理の話や婦人科系の話は、女性達自身が「生理だからしょうがない。」「女性だからしょうがない。」とあきらめ、放置して、大病に発展する可能性を秘めています。今回のイベントで一番目が覚めた瞬間は、

 

「女性で、生理が3か月無いとか、まるで個性みたいに皆さん言いますが、それは疾病です。

 

という宋先生のお言葉を聞いた時でした。重い生理痛や痛みもきっと該当するのでしょう。女性部下を持ち、妻や彼女を持ち、娘を持つ40’s Lifeな男性の皆様にも、是非「疾病である。」という認識を持っていただきたいと思い、今回はこの「女性からだ会議イベント」の内容をシェアさせていただきました。私自身もこれから、経営者として、女性をカウンセリングする立場として、二人の娘の母親として、何より乳癌を罹患した者として、女性達に「検診に行く重要性」と「かかりつけの産婦人科医を持つこと」を強く薦めてゆこうと思っております。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。