2017.06.26

ビジネス
実は嫌がられている!気づいたら「話の長い男」になっていませんか?

立場か?年齢か?男たちの話を長くする原因は何なのでしょうか?

私は、何が苦手って「長い話を聴くこと」が子供の頃から猛烈に苦手です。年齢的に結婚式に出席する機会も減り、仕事では自身で会議をコントロールできる立場にあり、長い話を強制的に聴かされる事は滅多になくなったのですが、少し前、久しぶりにそれを経験したのでした。小学生を卒業し、中学生になった長女の、それぞれの式が3月と4月にありそこに出席したからです。

 

これは果たして誰の為?というようなスピーチしていただく来賓チョイスも去ることながら、それぞれの長い長―い「それ、さっきも聴いたよね?誰かおんなじこと言ったよね?」というようなお話に軽く脳貧血。娘たちの卒業や入学を祝ってくださる有難きお言葉の数々ではあるのですが、その話の長さと面白味の無さに感謝や感動も半減しそうな勢いでございました。

 

ま、学校の卒業式や入学式は「儀式」ですから、それぐらい我慢しろ!というお話なのですが、ことビジネスシーンにおいては注意が必要だと血の巡りが悪い脳で再認識した次第です。

 

特に我々40’s Lifeな仕事人は役職者も多く、人前で話したり、部下に指示を出したりする機会も多い。自分が若かった頃は「社長の長い朝礼話」を幽体離脱をして凌いでいたというのに立場変わって自分がスピーカーになった途端、シルクロード級の長い話を垂れ流してしまう同胞をあちこちで見かけます。で、聞いてるはずの部下達は魂を飛ばして凌いでいるのですから既に儀式の域。歴史ってただ無情に繰り返すものなんですね。

 

私ほどじゃなくても、長い話を集中して聴き続けられる人はそうそうおりません。心理評論家の植木理恵先生は以前テレビで「1人ずつの話を真剣に聴けるのは2分以内。」とおっしゃっていました。残業をするな!とお達しが出ている現代日本のビジネス社会において、部下の仕事時間をマネージしなければならない立場の我々自ら率先して、彼らの時間泥棒になっていてはマジで洒落になりません。それをわかっちゃいるのに、自分も昔経験したのに、どうして我々は長い話を繰り出してしまうのでしょうか?

自信の問題では?

話の長い人の大きな特徴として、「自分自身や自分の発言に自信が無い」があげられます。「AをBするように。」を伝えるだけなのに、誤解が無いようにたくさんの要らない補足を付け足したり、それを言わなければならない自分自身の経緯や感情をあちこちにまぜてしまうが故、話はずるずると長くなってしまうのです。それはもはや指示ではなく一大抒情詩。ポエムは人によって受け取り方が変わりそれが良さだったり致しますが、仕事との相性は最悪です。長い時間使った割に正確に伝えられないのであれば、立派な時間泥棒と言えるでしょう。

実力を誤解しているのでは?

結婚式や何かのパーティでたまにお見掛けする「俺は話が上手いから。」とご自身で認識されていて、多分サービスのつもりで、流ちょうに、楽しそうに、長めにお話いただいている方で、本当に話が上手だった試しはありません。

 

私は職業柄、講演会やパーティに人より多く出席してきた為、政治家含め何百人単位で人の話を聴く機会に恵まれましたが、司会や挨拶などのフリートークで「上手い!」と思った人は人生で5人ぐらいです。セミナーなど、予め構成が練られ、何度も同じ話をしている講演者はこの数に含まれません。会場の温度やメンバーを瞬時に見極めて、適切な話を分かりやすく、飽きさせずにアドリブで話せるスキルを持つ人はそれぐらい少ないのです。天才はほんの一握り。慢心するべからず、です。

それは老化なのでは?

40代にもなると、若いころに比べて物忘れが激しくなります。私なぞ、酔うと更に顕著に出ますが、同じ話を繰り返したり、固有名詞が出てこなかったり、しまいには「結局、何を話したかったんだっけ?」という事になり、既にボケ老人の聖域に片足を突っ込んでいる感がひしひしと致します。

 

で、これを酔っていなくても繰り出してしまうのが「長い話」をしている時です。話が飛んだり、色々な話を混ぜ込んでいる内に、我々の記憶力と構成力が突如ついて行けず、例え素面でも「お話迷子」になるのです。いやはや、40代になって発信権をやっと手にしたと思ったら、発信する為の脳のスペックは衰えていたというこの皮肉。これはもはや、どんなに話す機会が与えられようと「40超えたら長い話はしないように!」という啓示ではないでしょうか?

最後に

我々は天才にはなれませんが、「簡潔に解りやすい話し方」は意識次第で習得が可能です。結論から話す癖をつけたり、目的意識を持って話したり、伝えづらいものは事前に一度、文章として書いてみると必要なものと必要でないものが見えてくるでしょう。

 

子供の頃から「偉い人の話」を定期的に聴いてきた筈ですが、そのほとんどが記憶にありません。ただ、強烈に覚えている記憶もあります。あれは小学校5年の冬休み前の終業式。寒空の校庭で全員ぶるぶる震えながら、多分長いであろうと予想してた新校長のお話が、「冬休み、気を付けて。後は楽しんで。以上!」で終わった事でした。あの時の、生徒達の割れんばかりの歓声は未だ脳裏にこびりついております。皆が寒がっているのを知った上で、臨機応変に対応してくれた新校長が、その後人気者になったのは言うまでもありません。

 

話が簡潔な男性は、自信があり、慢心しておらず、老化に抗わず、状況判断が得意という事ですから、それは好かれますって。是非だまされたと思ってお試しくださいませ。

川崎貴子

川崎貴子

リントス株式会社代表取締役

リントス株式会社代表取締役。1997年に女性に特化した人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立後、1万人を超える女性をフォローしてきた。「女性マネージメントのプロ」との異名を取る。メディア取材執筆多数。婚活結社「魔女のサバト」、共働き推奨 婚活サイト「キャリ婚」(https://carricon.jp 男性完全無料)主宰。 著書に『我がおっぱいに未練なし』(https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997 大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(http://www.amazon.co.jp/dp/4584136335 ベストセラーズ)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(https://www.amazon.co.jp/dp/4062729458 講談社) 、『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(https://www.amazon.co.jp/dp/4862804829 総合法令出版)、『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(http://www.amazon.co.jp/dp/447979493X 大和書房)、『上司の頭はまる見え。』(http://www.amazon.co.jp/dp/476319707X サンマーク出版)がある。ブログ「酒と泪と女と女」など連載も多数。12歳と5歳の娘を持つワーキングマザー。