アニメの世界を現実にした、初代タイガーマスクの衝撃

プロレスブームと格闘技ブーム、その偉大なる源流がここにある

80年代といえば、プロレスの大ブームも記憶に残っています。ここ数年、プロレス人気が復活していますが、当時はゴールデンタイムで放送されていましたから、人気の広まり方も凄まじいものでした。

 

新日本プロレスの中継『ワールドプロレスリング』が放送されていたのは金曜夜8時。7時から『ドラえもん』見て、7時半から『宇宙刑事ギャバン』、そしてプロレスというのが、当時の子どもたちの定番だったんです。

 

アントニオ猪木、長州力、スタン・ハンセンなどなどスター選手がたくさんいる中で、誰よりも少年ファンのハートを掴んだのは、やはり初代タイガーマスクでしょう。

 

マンガ・アニメでおなじみだったヒーローが、実際のリングにも登場。それだけでも驚きなのに、その闘いぶりはさらに衝撃的でした。それまで見たことのなかった空中殺法、格闘技式の蹴り、芸術的なスープレックス(投げ技)。それこそマンガやアニメじゃないと見られないと思っていた闘いを、本当にやってくれたのが初代タイガーマスクでした。ダイナマイト・キッドやブラック・タイガー、小林邦昭といったライバルたちも個性的かつ魅力的でしたね。

 

大ブームを巻き起こした初代タイガーマスクですが、その活動期間は意外と短く、1981年から1983年まで。しかし、その活躍はその後も続きます。その正体である佐山聡は総合格闘技・修斗を創設し、そこから佐藤ルミナなど数々の名選手が誕生しています。もちろん、初代タイガーマスクに憧れてプロレスラーになった選手も多数。

 

80年代にはプロレスブームがあり、90年代から00年代にかけては格闘技ブームがありました。その両方の源流に、初代タイガーマスクという存在がいるのです。

橋本宗洋

橋本宗洋

フリーライター

1972年、茨城県生まれ。格闘技、プロレスなどを中心に執筆。たまに書籍の編集や映画の取材も。アイドルのライブに行ったり深夜ラジオ聴いたりで、好きなものが中学生の頃からあんまり変わってない40代。