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大人の男が愉しむ酒は、個性あふれる手造りの蔵から選ぶべし!

2017/11/10

地酒業界の伝道師 林 宏憲

株式会社酒乃店はやし 代表取締役

地酒業界の伝道師 林 宏憲

高級和酒の販売を主とする株式会社 酒乃店はやしのチームリーダー

vol.9 兵庫県すごいお酒、 山陽盃酒造「播州一献」(ばんしゅういっこん)

兵庫の銘酒は「灘」だけで造られているのではありません!

 

山陽盃酒造のある播州地域(兵庫県の地図左下あたり)は、山田錦の特A地区に指定されている恵まれた 土壌を有するエリア。小さくても、優良な造り手や酒造が多いのも特徴です。

徳川将軍12代家慶の時代を迎えようとする1837年の江戸時代末期・天保時代に創業。時の地域を治めて いた殿様への献上品の酒として酒造がスタートしました。

 

7代目であり、2013年に杜氏に就任した壺阪雄一さんが酒造りを始めて早9年、山陽盃酒造の新しい時代を 開こうと邁進する日々が続いています。国内においても、今や有望な若手醸造家のひとりとして、先代までの伝統や技術をたいせつにしながらも、現代の暮らしと食生活に合う「新時代の日本酒造り」を目指し取り組んでいます。

 

壺阪さん曰く「僕らの酒米・山田錦が収穫される吉川地区、東条地区は全国屈指の優れた酒米の産地。ワインがお好きな方ならご存知かと思いますが、フランス・ブルゴーニュで例えるならば、かの銘酒ロマネ・コンティ(ピノ・ノワールから醸造される赤ワイン。世界最高峰のうちの1本と評される)の畑に、山陽盃酒造の山田錦が栽培されていると言っても言い過ぎじゃないでしょう。」

 

「粘土質土壌で、酒米作りに必要な栄養素をじゅうぶんに含み、秋口には昼夜の寒暖差がある土地」。これこそが、ハイクオリティーな酒造りに適していてとても素晴らしいのです、と壺阪さんは言います。

山田錦のポテンシャルをよりひきだし、 さらに魅力的な一杯にすることが僕の夢。

「うちのプレミアムラインである純米大吟醸・播州一献は、やわらかな香りと、フレッシュな感じがありつつも 上品な甘みを感じさせるような、お食事の最初の乾杯から最後までこの1本で合わせていただけるよう軽やかな味わいに仕立てています。」と自信をのぞかせます。そして、3年以上、自然のセラーともいうべき自社鉱山の坑内で寝かせてから出荷させる「明壽蔵」など、興味深いラインアップも揃い組。

これからの山陽盃酒造は・・・・・・?

① 山田錦はもちろん、愛山、北錦、夢錦といった兵庫県で開発された地場の酒米を使った酒造りをして、“播州らしさ”である個性をさらに追求していくこと。
② 平均30歳代という若い酒造チームを、より強化する(なんと20代女性もメンバーのひとりだ)。
③ グローバルなマーケットを視野に入れ勝負していく。

 

2017年の10月に収穫したものは、「天候に恵まれたバランスの良い最高のお酒となる予感」とのこと、お食事 どころで出あったら試さないわけにはいきませんね!

 

【酒にまつわる豆知識 vol.9】
山陽盃酒造がある宍粟市は「日本酒発祥の地」を謳う土地。
奈良時代に編さんされた『播磨国風土記』に日本酒が造られたという最古の記録が残っています。神様に 供えたご飯が濡れそこにカビが生えてきたので、それでお酒を作って神様に献上して酒宴を行なったという 内容で、造られたのは現在の兵庫県宍粟市一宮町能倉の庭田(にわた)神社あたりと考えられています。

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