そろそろ真剣に考えておきたい、実家の相続の話

40代の方にとって実家の相続はそう遠くはない未来の話。
土地や建物を相続するにはさまざまな法律上の手続きが必要で、諸々の税金などもかかってきます。また、条件によってはそもそも「相続しない」という選択肢もあります。
このあたりを含め、40代になったら家を相続したときのことを具体的に考えておいた方が安心です。そこで今回は、実家の相続にあたって知っておくべき不動産相続の基礎知識をご紹介します。

 

家を相続するとどうなる? 相続して困ることってあるの?

日本では、「土地や建物を所有しているのは、経済的に豊かな証」という考えが一般的です。そのため、「実家の土地や建物を相続すると、経済的に利益があるのでは」と考える方は多いかもしれません。
しかし、実は一概にそうとは言えないのです。土地や建物を相続すると、その時点で相続税と固定資産税が発生するからです。

相続税とは?

土地や家屋といった不動産を相続すると、相続評価額(その土地や建物の価値をお金に換算した金額)に応じた相続税が発生します。この相続税評価額は、国が定める土地の評価基準をもとに算出されるのが一般的です。
ただし、相続税には、法定相続人がひとりの場合、遺産評価額の合計(※1)が3,600万円までは基礎控除が適用されます。つまり、遺産評価額が3,600万円を超えなければ相続税は免除されるということです。

※1 遺産評価額の合計には、不動産だけでなく現金や車といったその他の遺産すべてが含まれます。

 

固定資産税とは?

土地や家屋を相続すると、資産価格をもとに算定された税額を、その土地や家屋が所在する市町村に納めなければなりません。固定資産税は、その土地を活用している・いないにかかわらず、その土地や家屋を手放さない限り毎年必ずかかります

なお、固定資産税には「住宅用地の特例」という制度があります。これは、住宅が建っていれば固定資産税が1/6に軽減されるというものです。

このように、不動産を相続すると相続税と固定資産税が生じるため、相続によってかえって経済的に窮地に立たされるようなケースもあります。ですから、できるだけ早い段階で、不動産の評価額を把握しておき、相続するのか・しないのか、相続するのであればどう活用するのかを考えておくことが大切です。

 

相続する・しない?するならどう活用する?あらかじめ考えておきたい、相続に関する選択肢

相続する?しない?

実家の土地や建物の相続に際してまず考えたいのは、相続するか・しないかの二択です。

【1.相続する】
相続するのであれば、引き継いだ後にどう活用するのかを考える必要があります。考えられる選択肢としては、基本的には「住む・貸す・売る」の3つです。また、最近では民泊として家屋を利用するという手もあります。

(1)住む
通勤や通学などに支障がないのであれば、自分で住むという選択肢があります。住むことを前提に進めるのであれば、定期的に実家を訪れて家の点検・修理をしたり、引っ越しに関する準備や費用の見積もりをしたりしておくと安心です。

(2)貸す
自分で住むのが難しい場合には、人に貸すという選択肢があります。ただし、場所や建物の状態によっては借り手がなかなか見つからないことも考えられます。まずは地域性やその地域の賃貸情報を見て、貸すという選択肢が現実的かどうか検討するといいでしょう。

(3)売る
自分で住むのも難しく、賃貸としても借り手がつきにくい……こういった場合は売るという選択肢があります。実家を売ることに抵抗がある方は多いと思いますが、売却すれば費用面での心配はなくなります。
ただし、人に貸す場合と同じく、場所や築年数によっては買手がなかなかつかないことも考えられます。売るという選択をとる予定があるなら、地元の不動産会社や大手の不動産会社を活用してできるだけ早く売れるよう相談をしておいてもいいかもしれません。

 

【2.相続しない(相続放棄)】
相続しないのであれば、家庭裁判所への申立てと手続きが必要です。なお、相続放棄をする場合、不動産だけでなくすべての遺産を引き継げなくなります
相続放棄が適切と考えられる状況は、例えば、実家を引き継いでもそこに住む予定がなく、売ろうにも買手がつきそうにない場合や、古い建物を取り壊して更地にしてから売却するとなると赤字になってしまうような場合などです。

 

「そのまま放置」は絶対NG!

最も避けたいのは、そのまま放置すること。放置状態が続くと、倒壊の危険や衛生上の問題が生じ、空き家特別措置法によって特定空き家に指定される恐れがあります。
そうなると、前項で説明した固定資産税の「住宅用地の特例」が適用されなくなり、固定資産税が6倍(元の税率)かかることに。
また、軽減市町村からの除去勧告に従わない場合は強制撤去が行われ、その執行費用を負担しなければならなくなります。このほか、最大50万円の罰金も科されます。

 

40歳前後になると、俄然現実味をおびてくる実家の相続問題。

土地や建物は遺産のなかでも最も価値が高いものですから、慎重な対応が必要です。親御さんも含め家族がみな気持ちよく・負担なく引き継ぎできるよう、親御さんが元気なうちに実家をどうするかについて話し合っておきたいものです。

40's Life編集部

40's Life編集部

40代のためのエイジングケア機能、無香料に象徴される中味へのこだわりをもった40才からの「スマートエイジング・コスメブランド」としてミドル男性にお洒落と身だしなみを提供しているルシード。そのルシードが40’s LIFE編集部として化粧品の枠を超え「ライフスタイル」「ビジネス」「健康」「身だしなみ」4つのテーマで情報をお届けします。