
夜は遅くまで起きていて、朝はギリギリに起きるーー
多忙な生活の中で、このようなサイクルになっている方もいるのではないでしょうか?
実は40代は生活パターンを改善するベストタイミング。
この機会にいつもより1時間から2時間ほど早く起きて、ゆっくり朝食をとったり運動をしたり読書をしたりする朝型生活に切り替えてみませんか。
今回は、朝型生活が心と身体にもたらすメリットや、40代にこそおすすめの理由、朝型生活をはじめるためのコツについてご紹介します。
睡眠時間が短くなり「朝型化」へと向かう40代
「歳をとるにつれて、早寝早起きの傾向が強くなる」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。厚生労働省の調査(※2)では、この傾向は女性より男性のほうが強いということがわかっています。
歳を重ねるのに従って、男性の身体は「朝型化」へと向かうので、20代・30代に比べると、40代の方が自然と朝型に切り替えやすいといえます。身体が慣れるまでは少し大変かもしれませんが、慣れてくると朝型サイクルに身体が自然と順応できるはずです。
※2 厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
「自然のリズムと幸せホルモン」が疲れとストレスを癒やす

人は本来昼行性の動物。朝の光とともに目覚めるのが理想的
人は、24時間を1日とする地球のリズムに合わせて、覚醒と睡眠のサイクルを繰り返しています。
このサイクルは、生後徐々に身についていくもの。多くの赤ちゃんが生後4か月ほどで「明るい」「暗い」の区別を覚え、「明るい時間は起きている」「暗い時間は眠る」という身体のリズムを確立していきます。
つまり、人の身体にとって最も自然なのは、太陽とともに目覚め、夜は眠るというサイクル。「夜遅く寝て朝はいつもギリギリ」が習慣化している方は、自然な睡眠のリズムに戻すことで、疲れやストレスが解消されるかもしれません。
朝型生活で「幸せホルモン」が増える
「幸せホルモン」セロトニンには、「気分を穏やかに保つ・頭や心をスッキリさせる・身体を活動的にさせる・痛みの感覚を抑制させる」など、人の心と身体にプラスの働きがあります。
このセロトニンの分泌は「朝の光をしっかり浴びること、呼吸・歩行・咀嚼などのリズミカルな運動をすることで活発化する」といわれています。
朝早くに起きて朝日を浴び、呼吸を整えたり散歩をしたりゆっくり食事をとったりすることでセロトニンの分泌が活性化し、精神の安定と身体の健康に大きな効果をもたらします。
早起きには昼寝が効果的?朝型生活に切り替えるための5つのコツ

まずは早く起きることからはじめる
朝型生活への切り替えは「徐々に」がポイント。慣れないうちは、なかなか寝つけなかったり起きるのが辛かったりするかもしれませんが、少しずつ身体が朝型生活のリズムに慣れていくはずです。
最初は、就寝時間は変えずにいつもより早く起きることを意識しましょう。そうすると睡眠時間が短くなるので、翌日はいつもより早く眠くなるはずです。この方法でだんだんと睡眠時間を前倒ししていくと、徐々に朝型の生活へと習慣が変化していきます。
日中に眠くなったら15分程度の短い昼寝を
最初のうちは、日中に眠気を感じることが多いかもしれません。そんなときは、15分程度の昼寝を取り入れましょう。仮眠をとると頭がスッキリし、作業効率を高めるのに役立ちます。昼寝をしすぎると夜に寝付きが悪くなるため、15分程度に抑えることが大切です。
昼寝は就寝の6時間~8時間前に済ませる
15分程度の昼寝は、昼間の眠気をとるのに効果的ですが、夕方以降は夜の睡眠に影響を与えるのでできるかぎり避けましょう。15分程度の睡眠でも、1度目を覚ますと6時間~8時間は覚醒が続き、眠気がやってきにくいといわれています。
起床したら太陽を浴びる習慣を
起床後に太陽の光をしっかり浴びることで体内時計がリセットされ、脳と身体は睡眠モードから覚醒モードに移ります。朝起きたらまずはカーテンを開けて太陽の光を浴び、素早く身体を覚醒モードへと切り替えましょう。
朝食をきちんと食べる
太陽の光を浴びるとともに、体内時計のリセットに役立つのが朝食を食べること。食べ物を噛み身体の中に入れることで消化器官が動き出し、脳と身体が目覚めはじめます。早起きで朝の時間に余裕ができたら、朝ごはんをゆっくりと食べる習慣を取り入れましょう。
40代は、これまで以上に心と身体の健康に気を遣いたいもの。
健康のためにできること・やるべきことはたくさんありますが、まずは基本的な生活習慣の改善として、朝型生活を取り入れてみてはいかがでしょうか。