
全国1,819万世帯のうち67%が共働き世帯(※1)。夫婦それぞれ仕事をし、仕事や育児で疲れている中での家事はなかなか大変ですよね。
(※1)2018年時点の独立行政法人労働政策研究・研修機構による調査データ
既に分担して家事に取り組まれている40代男性も多いと思います。
その上で、妻が感じている「もっとこうしてくれたら」を意識できたら、より家族が日々の生活を気持ちよく過ごせるかも知れません。
この記事では、共働き夫婦の40代男性がすぐに取り組みやすい、家事の改善ポイントを紹介します。
パートナーが感じているかもしれない「4つの不満」

共働き世帯では、家事を分担する家庭が昔に比べて多くなってきていると思います。
その中で家事への考え方の違いから、互いにストレスを感じたり、すれ違ってしまったりすることも。例えば、相手は以下の4点のようなことを感じているかもしれません。
- 1.自主的にやってほしい
- 「掃除機かけて」と言われてから始めるのではなく、自主的に始められる・習慣化されているとお互いストレスが少なく済むでしょう。
- 2.分担以外のこともできるときはやってほしい
- 家事分担がしっかりできていても、疲れや体調不良で「変わりにやってほしい」と感じることもあるでしょう。それはきっと相手も同じ。家事分担をしっかり守るのも大切ですが、状況に応じて柔軟に動いてくれることを相手は望んでいるかもしれません。
- 3.丁寧さを意識してほしい
- 洗濯物の畳み方、洗ったお皿の置き方などが気になる女性も多いようです。ただこれは育った環境や個人のこだわりによっても変わってくる部分です。何を相手が気にするのか、観察すると良いかもしれません。
- 4.最後まで家事をやりきってほしい
- 「洗濯機は回すだけでなく干して畳むところまでやる」「料理をしたときはお皿も洗う」など、一つの家事を最後までやりきるようにすれば、相手のストレスや不満がさらに少なくなるかもしれません
共働き世帯の40代男性がすぐに改善できる家事のポイント

「パートナーが感じているかもしれない4つの不満」を解消するには、柔軟性や経験が求められます。
いきなりすべてを改善するのは難しいので、まずは小さなことから始めるのがおすすめ。以下でご紹介するような、細かな部分に注目して家事改善を進めましょう。
習慣化のために「必ずやる日」を決める
- 自主的に家事を始めるきっかけとしておすすめなのが、必ず家事をやる日を決めること。例えば掃除機をかけるなら、燃えるゴミの前日・当日の朝などにすれば忘れにくく、そのまま掃除機のゴミを捨てることもできます。
洗濯物は、収納に入りやすい大きさを意識して畳む
- 小さな心遣いですが、収納を意識して洗濯物を畳んでみましょう。ここでポイントとなるのが、次に使う人の負担が少なくなるということ。洗濯物はわかりやすい例ですが、他の家事でも同じことがいえます。どうすれば次に使う人の負担が少なくなるかを考えることで、パートナーの不満は減っていくでしょう。
お皿を洗ったあとにシンク周辺にたまった水を拭く
- こちらは「次に使う人の負担が少なくなる家事」の皿洗いバージョンです。お皿を洗ったのはいいものの、水がはねてシンク周りがビショビショに……ということもあるのではないでしょうか。その水を布巾でキッチリ拭いておくよう習慣づければ、見た目にも気持ちよくパートナーに不快がられることもないでしょう。
生活必需品の在庫を気にするようにする
- そもそも分担の話し合いにも出てこないような「見えない家事」があります。シャンプーの詰め替えやトイレットペーパーの詰め替え、ハンドタオルの交換など「気付いた人がやるタイプ」の家事です。このような、「見えない家事」をパートナー任せにしている方も多いのではないでしょうか。例えば「掃除が担当ならゴミ袋の在庫を気にする」など、自分の担当する家事に関わるストックを意識してみると良いかもしれません。
共働きのパートナーと家事分担について対話の機会を

もし家事をする上でストレスを感じたり、パートナーとすれ違ったりすることがあれば、対話が必要でしょう。そのときにぜひ話してほしいのが以下の3つです。
家事をどのレベルまで分担するか話し合う
- 一つの家事をとっても、いくつかのパートに分かれています。例えば洗濯なら、洗濯機を回す・干す・畳む・しまう……といった一連の動作があります。自分が担当するのは、全部なのかどこまでなのか、どこが苦手で得意なのかを話してみると、2人にとって最適な家事分担に近づけるでしょう。
頻度とイレギュラーの対応について話し合う
- 「床の掃除は週に1度」「洗濯物は週に2度(平日は妻・休日は夫)」など、家事をどのくらいの頻度で行うかを決めておきましょう。また、「子どもが泣き始めたら、担当でなくても夫が代わりに料理や皿洗いを行う」など、どういうときにカバーし合うかもぜひ話しておきましょう。
家事分担表を作り、いつも見える場所に貼っておく
- 「家事分担のレベルや頻度、イレギュラーの対応」などができたら、家事分担表をつくって食卓や冷蔵庫の近くなど見える場所に貼っておきましょう。家事分担表を作ることで、自分の担当を忘れずにすみます。また、「その日に誰がどんな家事を担当しているのか」がわかるので、「体調が悪そうだから今日の妻の担当分は自分がやろう」など、イレギュラー対応もスムーズです。
共働き世帯は「ながら家事や時短方法」を活用しよう

仕事や育児で忙しい中、家事の時間を短くできたら嬉しいですよね。
「ながら家事や時短方法」で家事にかける時間が減ったら、お互いのストレスも軽減します。家事改善のひとつとして、ぜひ実践してみてください。
別のことをし“ながら”家事もこなす「ながら家事」を取り入れる
- 例えば「顔を洗うたびに洗面台も洗う」など、何か別のことをしながらついでに家事もしてしまうことを「ながら家事」と呼びます。一度習慣になれば、日常生活を送りながら負担なく家事をこなすことができます。
時短家電を取り入れる
- ロボット掃除機や乾燥機能付き自動食洗機など、時短家電を取り入れるのも共働き世帯におすすめです。ただお金がかかることなので「2人の時間ができる」「子供と遊ぶ時間が増える」など、どのようなメリットがあるかをしっかり確認し、家計と相談したうえで導入しましょう。
家事代行サービスを利用する
- 金銭的に余裕があるなら、家事代行サービスも有効です。例えば掃除のプロにお任せすることで、普段なかなか手がつけられない換気扇の清掃など、細かなところまでしっかりと対応してくれます。
夫婦の共有カレンダーやタスク管理
- 夫婦の予定を共有するカレンダーや、家族のタスク管理をするスマホアプリも出てきています。こういったものを利用して、家事をお互いの予定に組み込むのも一つかもしれません。
相手を思いやる気持ちが「気持ちの良い家事分担」につながる
共働きで夫婦ともに忙しい世帯は、どうしても家事をめぐってトラブルが起こりやすくなります。
家事に関するトラブルを防ぐには、やはり「思いやりを持つこと」が一番重要。
次に使う人が楽になるような工夫をしたり、対話する時間を持って、ながら家事や時短方法を試したり、相手を思いやって行動することで、摩擦や不満は少なくなるでしょう。
「家事分担が上手くいっていない」という方は、ぜひ今回ご紹介した方法を試してみてください。